【2023年】ECサイトの売上を伸ばしたい方しか見ないでください|効率的に売上UPさせる具体的施策についてご紹介

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ECサイトは作っただけでは売上は上がりません。

オンラインECで売り上げを伸ばすために、下記のような悩みを抱く人は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

  • ECサイトを構築したいが、何からして良いのかわからない
  • 効果的に集客するには何から始めていいのかわからない
  • 売上の伸び悩み、購入率をより上げるための改善に何をしていいかわからない
  • 新規顧客をどう獲得すればいいのかわからない

こうした課題感に対して、すべきこととしてはユーザーの訪問者数を伸ばす・購買率を上げる・継続率を上げることが必要であり、具体的な施策イメージを持った上で効率的にアクションに移す必要があります。

本記事では、ECサイトでの売上UPのコツや実践するべき集客方法などを紹介します。

この記事を読めば、ECサイトの売上アップに必要な施策や改善方法がわかり、売上UPが見込めるようになるので、最後まで是非ご確認ください。

ECサイトにおける売上の方程式

継続率を加味しない場合のECサイトの売上は以下の非常にシンプルな方程式によって導き出されます。

ECサイトの売上 = 訪問数 × 購入率 × 客単価

つまり訪問数・購入率・客単価を上げることで売上UPにつながります。

それぞれの指標が持つ意味はちゃんと把握し、具体的な施策を取っていくことが重要であり、訪問数・購入率・客単価の意味と重要である理由をそれぞれ解説していきます。

訪問数(アクセス数)が売り上げにつながる理由

訪問数とはその名の通りですが、ユーザーがECサイトに訪問した回数です。注意としては訪問数はECサイトに訪れたユーザーの人数ではなくアクセス数を指します。すなわち、1000人のユーザーがそれぞれ1回ずつ訪れた場合も200人のユーザーがそれぞれ5回ずつ訪れた場合も、訪問数はどちらも1000回としてカウントされます。

訪問数はECサイトの売上UPに最も重要とされる指標になります。たとえECサイトの機能性やデザイン・販売している商品の内容が良くても、そもそもECサイトに訪れる新規・再来訪ユーザーがいないとなかなか売上につながらないためです。

ECサイトの売上UPを図る際には、まず訪問数の現状確認してみましょう。ECサイト運営の第一関門として、そもそもの訪問数が少ないため売上が実現しないことを防ぐことが何よりも重要です。具体的な対策については以下にまとめているので是非ご参考ください。

訪問数(アクセス数)を増やす方法

検索エンジンによる集客方法

検索エンジンでの集客方法は、「SEO」と「Web広告」の2通りがあります。

どちらも検索キーワードから集客する方法になります。検索エンジンを利用するユーザーは、何らかの課題解決・効果効能を求めてキーワード検索しているため、心理状態を把握しやすく具体的アクションまでイメージすることができます。

両者それぞれの特徴を確認してみましょう。

SEOによる集客方法

SEOとは、Googleなどの検索エンジンでキーワード検索されたときに、自社サイトのページを上位に表示させる手法のことです。SEOは特に費用がかからないため、サイト運営の初期は特にコストを抑えつつ集客数を伸ばすことに有効的なものです。

もちろん上位表示されるために定期的にサイト情報の更新や管理などは必須ですが、継続的に続けることで安定した集客効果が得られる可能性は高いです。

ただしSEOは、中長期的に運営していく施策なので即時的な効果はなかなか期待しにくいものだと認識しておきましょう。

特に初期はSEOのアクセス数を増やすことを意識しつつも、効率的に売り上げにつなげるためには最低限サイト情報の更新をさせつつ、他にやるべきことと優先度つけていくことが売上への近道になります。

また、SEO対策ではキーワードの選び方がとても重要になります。キーワード選定時には、以下の点をおさえましょう。

  • 自社ECサイトで扱う商品やターゲット層に適したキーワードをサイト内に盛り込む
  • ロングテールキーワード(検索ボリュームが少なく、複数語の組み合わせからなるキーワード)を選ぶ
  • トレンドのキーワードを活用する

SEOでは、上位表示させることやサイトへの流入数を上げることに注力してしまうものですが、目的がECサイトの売上UPであることを忘れないことが重要です。正しいターゲットのニーズに合ったキーワードや、コンバージョンを意識したキーワードを選ぶことがSEOでは最も重要と考えましょう。

また、近年ではウェブサイトの表示スピードがSEOに大きく影響を与えるとGoogleからも提唱されています。

上位表示への影響だけでなく、ユーザーにとっても数秒の表示スピードが変わるだけでCVRに大きな影響を及ぼすと言われています。こうした対策として別記事をまとめているので、以下の記事も是非ご参考ください。

Web広告での集客

Web広告は、手取り早く多くの人に自社サイトの存在を知らせることができる手法になります。Web広告には複数の種類があり、それぞれ特徴や適性があります。

  • リスティング広告
  • ショッピング広告
  • ディスプレイ広告
  • リターゲティング広告
  • SNS広告

Web広告では細かいターゲティング設定ができるため、自社の商品やサービスを購入する確率の高い人をサイトに呼び込めます。広告コストはかかりますが、即効性が期待できる施策です。立ち上がり初期の認知度が低いECサイトや、予算に余裕のある企業に適しています。

ただし、Web広告は訪問数の増加にはつながりやすいものの、購入率が悪ければ結果として赤字になってしまう可能性もあるため注意が必要です。まずはSEOで使えるキーワード、集客できたユーザー層の特徴などを捉えてまずはリスティング広告から始めてみることが有効的と言えそうです。

SNSでの集客

ECサイトの集客には、SNSの活用も有効です。現在主流のSNSは、全部で5種類あります。それぞれの強みやユーザー層は異なるため、自社の商品特徴やターゲット層に合わせて選択しましょう。各種SNSの特徴を、以下にまとめていますので参考にしてください。

Twitter

Twitterはテキスト型の投稿が中心のSNSです

幅広い層に利用されており、テキストだけでなく画像や動画も手軽に投稿できます。リツイートやいいねなど投稿の共有がしやすく、最も拡散される可能性が高いものであり、認知度の大幅な向上や訪問数の増加が期待できます。

ただし投稿が流れやすいため、より効果を発揮するには投稿の頻度を上げる必要があります。

Instagram

Instagramは写真や動画など、視覚に訴えることに適したSNSです。

魅力的な写真を活用することでユーザーの興味を惹きつけることができます。メインのユーザー層は10~20代の若年層ですが、年々幅広く利用率が伸びているため30代以降の年代へのアプローチも見込めます。

拡散性は低いですが、ストーリーやリールなど、動画コンテンツを素早く多くの人に届け、Twitterなどに掛け合わせて流用することで広く拡散させることができます。

Facebook

Facebookは長文のテキストや画像を使い、ブログ感覚で使うことができるSNSです

基本は実名登録でオフィシャル感の強いSNSなので、ビジネスとしての利用率も高い傾向にあります。また海外ユーザー、50代以降の男性ユーザーが多いのも特徴。

BtoBビジネスには特に適しているため、ECサイトの場合はInstagramに特化した方が良さそうです。

LINE

LINEは国内SNSのなかでは圧倒的なユーザー数を誇るSNSです(チャットツールなので当然ユーザー数が多くなるのは当然ですが)。

ただ、LINEでネットサーフィンのような行動をするユーザーは、まだあまり多くありません。

認知度の向上や集客という面では、他のSNSに比べると難易度が高いです。LINEは集客のメイン手段というよりは、獲得した顧客をよりファン化させたいときや、会員向けの情報を伝えることに近年では使われています。

TikTok

TikTokは15秒ほどの短い動画を投稿できるSNSです

撮影・編集・加工というすべての作業をアプリ内で完結させられるため、手軽に活用できます。利用者の約7割が10~20代と若年層向きですが、TikTokを活用している企業はまだ少ないため、競争率が低い点は魅力です。

ただしターゲットは決まった目的がなく訪れているため、場合によっては訴求したい内容に興味を示されない企業も多いという課題もあります。

SNSでのインフルエンサーの活用してアクセス数を急増させる

近年のSNS集客では、インフルエンサーを活用したPR活動が増えています。

これは、SNS上でたくさんのファンやフォロワーを獲得している人とタッグを組み、PR活動をするインフルエンサーマーケティングという手法です。

ECサイト事業においても、第三者紹介のインフルエンサー起用は大きく認知拡大や売上UPが期待できます。特にInstagramとの相性が抜群です。

自社ECサイトのターゲット層に人気のインフルエンサーをPR活動に起用したり、企画を立てたりすることで、多くのユーザーに自社サイトを知ってもらえます。キャンペーンやイベントの告知だけでなく、ブランドのアンバサダーとして長期的なパートナーをインフルエンサーマーケティングをやりながら探していくことも中長期的には得策になりそうです。

顧客管理による集客

最後に訪れた顧客のデータを読み取る重要性についてお伝えします。

Google Analyticsなどから取得できたサイト来訪者の属性や行動、チャット上でのやり取りなどを把握し、一人ひとりに合わせたアプローチがさらに新規のアクセスユーザーを増やす対策になります。

このような顧客管理方法を効率的に行うには、顧客関係管理システムCRM(Customer Relationship Management)が必要です。CRMを使った具体的施策は次の3つになります。

顧客の購入履歴や自社ECサイト内での行動履歴の分析

CRMを導入すれば、顧客と企業の関係性を分析して顧客ごとに最適なアプローチをかけられるようになります

たとえば、ECサイトに登録してから放置状態になってしまっている顧客や、前回購入した日から随分時間が経過している顧客など訴求に対して呼び込みたいターゲットを想定することが重要です。CRMのリストから「○○日以上行動がない顧客」を絞り込めば、アクティブでない顧客を簡単に抽出できます。

絞り込まれたユーザーに対して「一斉にクーポンの配布をする」、「久しぶりに訪問してくれたユーザーに向けた特別なキャンペーン情報」を送るなどの施策をとれば、一度離れた顧客が再び購入してくれる可能性がぐっと高まります。

ターゲット、訴求内容が決まった後は実際のアプローチタイミングや、LINE・メルマガの内容といったさまざまな要素を、顧客一人ひとりに最適化させることでアクセス数は急増していきます。

顧客情報の一元化とリスト化の整理

顧客データを一元化してリスト化することも、ECサイトの売上拡大に貢献します。以下のように、ECサイト上では多くの顧客データが残ります。

  • 顧客の氏名、住所、メールアドレスなど
  • 自社ECサイトでの検索キーワード
  • 購入履歴
  • 問合せ対応履歴

データが分散していると、大事な顧客データをうまく活用できません。CRMでリスト化すれば、分析やマーケティング施策を立てるときの作業効率が飛躍的に上がり、アクセス数にも直結します

効果検証と改善策の検討

顧客へのアプローチを最適化したあとは、その効果を検証して改善を行います。リピート率やコンバージョン率などを定期的に測定することで、導入したCRMが効果を発揮したのか判断しましょう

数値結果や問合せ内容、クレーム事例などから顧客のニーズを分析すれば、今後のサイト改善や商品開発、マーケティング施策などのヒントになります。顧客の声や動きを丁寧に分析することで顧客のLTV(顧客生涯価値)を高めれば、長期に渡って安定した集客につなげることができます。

もし訪問数が十分であるにも関わらず売上に繋がっていない場合には、訪問数ではなく別の指標から施策を進めましょう。

購入率(CVR)が売り上げにつながる理由

購入率(CVR)とは訪問したユーザーが商品を購入する確率です。

ECサイトの訪問数が1000であり、そのうち実際の商品購入が10件発生していれば、購入率は1%となります。

ECサイトの売上UP施策において、もっとも優先順位が高いのはこの購入率です。訪問数を上げることが一番最初は重要ですが、アクセス数が増えてきたら次の購入率を優先度を上げて考える必要があります。

訪問数が1,000回で購入率が0.1%のECサイトと、訪問数が100回で購入率が1%のECサイトにおける購入数は同じなので、ECサイトの購入率を高める施策を取るほうが、売上UPにおいて効率的といえるので、購入率を上げる施策を優先させるべきです。

参考までに、国内ECサイトにおける購入率は0.8%~1.8%といわれています。1,000回の訪問数につき最低8回ほどの購入が行われている計算になります。もし自社ECサイトの購入率が0.8%よりも低いのであれば、ここまで上げることを優先させるべきと考えましょう。

購入率(CVR)を上げる方法

アクセス数が一定数ある中でECサイトの売上を上げる方法は、初めて訪れる方にとっても非常にシンプルに感じられるUI/UXの良い体験になっていることが重要です。

  • 一つ一つの商品内容が見やすい
  • 購入手続きがしやすい
  • ターゲットに適したデザインや機能性
  • 購入数の増加や高価な商品の購入を促し顧客単価を上げる

これらが実現できるだけで、おのずとサイトでの売上が上がります。

目の前の売上しか見れなくなってしまうと、ユーザー離脱をさせてしまうようなリコメンドをしたり、原価を下げてサービスの質を落とすなど考えてしまうものです。そうした行動はユーザーのためにならないことが多く、ユーザーファーストな意識を持ち具体的な対策を取らなければ売り上げには繋がりにくいものです。

ECサイトの売上UPを図る際には、まず始めに何よりもユーザー目線を意識し、その上でポイントを押さえた効果的な施策を取りましょう。

UI/UXを良くしていくためには、ECサイトのデザインや機能などの改善が効果的です。こちらの施策についても詳しい内容は以下をご確認ください。

商品の写真を増やす

ECサイトにおける購入率を上げるには、商品の写真や動画を充実させる必要があります。

ECサイトは実店舗とは異なり、商品の実物を見ることができないので、購入を判断する決め手として写真や動画が活用されます。

アメリカの調査会社「Salsify」が発表したビジュアルマーケティングデータによると、ECサイトにおける写真閲覧数の平均枚数は6枚のようです。年齢層によって求める写真の枚数は違い、18歳~24歳と35歳~44歳は8枚、25歳~34歳と45歳~54歳は5枚、55歳以上は6枚の写真を求めているという結果が出ています。

データ出典元:米国のデジタルショッパー*がeコマースサイトの商品に期待する画像と動画の平均数はいくつですか | INSIDER INTELLIGENCE

ECサイト上で商品写真の枚数が少ないと、イメージできず安心して商品を購入できないと考えるユーザーは多いです。商品を購入するときには誰しも損を避けたいという気持ちがあるためです。

実物を見ることができないECサイトの場合は特にその傾向が強くなるため、写真や動画が少なく情報を把握し辛い商品は購入につながりにくいです。

写真撮影やECサイトへの掲載は時間や手間がかかるため、避けたいと考える担当者の人もいるでしょう。しかし写真や動画が少ないという理由で購入率が下がってしまうぐらいなら、多少大変でも充実した商品ページを作るべきです。

ECサイトの商品ページでは最低6枚~8枚以上の写真、1つのイメージ動画を用意すれば購入率UPが期待できます。もし自社ECサイトにおいてこれまであまり写真・動画を掲載していなかったならば、なるべく早いうちに写真・動画を追加しましょう。

また写真や動画をサイト内に埋め込みするとサイトは重くなってしまうものです。こうした状態が続くとせっかくサイト内が充実しても表示スピードが遅くなってユーザーから離脱されてしまうものです。対策として写真や動画を減らしたり圧縮するだけではなく、サイトが充実した状態で高速に表示させられる手法を考えることが大事になります。こちらについても別記事にサイト表示高速化ツールのオススメについて紹介させていただいているので、是非ご確認ください。

トップページを整理する

ECサイトを利用しやすくするためは、トップページの整理が必要です。

ECサイトにおける購入率は、トップページが大きく関係します。トップページが整理されていないECサイトはそれだけでユーザーの印象が下がるうえ、スムーズな利用ができないため離脱される恐れがあります。

まずは以下の点を確認しましょう。

  • コンテンツが見やすいか
  • ナビゲーションの位置がわかりやすく、ユーザーが容易に情報を把握できる状態か
  • ボタンの大きさやリンクの位置など操作性は悪くないか

離脱率を下げ購入率を上げるには、ユーザーにとって親切なデザインにする必要があります。これらの項目はそれぞれ些細に感じるかもしれませんが、使いやすさはこのような小さなポイントによって左右されます。ECサイトのトップページというのは、ユーザーが最初に訪れることが多いです。トップページを整理しユーザーに好印象を抱いてもらうことで、購入率アップにつなげられます。

デザインや最低限の機能性だけでなく、ECサイトのトップページにあると便利な機能も搭載しましょう。たとえばECサイト内の商品人気ランキングやカテゴリ分類などをすれば、ユーザーが商品を探しやすくなります。求めている商品に辿り着きやすくするためにも、トップページのわかりやすい位置に検索機能をつける必要もあります。

ユーザーの目線に立ってECサイトのトップページを改めて確認し、デザインや機能性を最適化することが購入率アップのために大切です。

ランディングページ(LP)を制作する

購入率を上げるには、ランディングページ(LP)を制作することも大切です。

LPとは、ECサイトに訪問したときにユーザーが最初に目にするページのこと。一般的にはECサイトで商品を売るために作られた1枚の長いページを指すことが多く、ECサイトの売上アップにおいて非常に重要な意味を持ちます。

LPは目的を持ったユーザーに最適な情報を提供し、購入アクションにつなげやすくする役割を持ちます。「欲しい商品がすでに決まっている」「特定の商品について詳しく知りたい」などの目的を持ったユーザーに対するアプローチに最適です。

トップページなど商品探しの手間や別ページへのリンクなど、ユーザーにとって使いにくいECサイトだと離脱につながります。せっかくECサイトや商品に強い関心を持ったユーザーが訪れても、機会損失になってしまうでしょう。その点LPは1ページ丸々商品に関する説明であり、他のページへのリンクがないため、特定の商品のみを存分にアピールでき購入にもつなげやすいです。

LPはWeb接客とも呼ばれています。実店舗においてスタッフが行う接客のように、LPでは商品について詳しい説明やアプローチができます。購入への導線も作りやすいためLPは購入率アップに効果的です。

広告やメルマガなど特定の商品をアピールする媒体では、リンクを貼る際にLPへ飛ばすようにしましょう。商品探しの手間をなくし、購入までの最短ルートをたどってもらうためにも大切です。

レコメンドエンジンを導入する

ECサイトの売上アップには、レコメンドエンジンの導入も有効的です。レコメンドエンジンとは、関連する商品を自動でおすすめしてくれるツールで、Amazonや楽天などの大手ECサイトで導入されています。

例として、以下のようなメッセージがあげられます。

  • この商品を見ている人は、他にもこのような商品を見ています
  • この商品を購入した人は、一緒にこのような商品も購入しています
  • このキーワード検索をした人は、こんな商品を見ています
  • この商品を見た人は、こんな商品を購入しています

これがレコメンドエンジンです。ユーザーの閲覧履歴や購入履歴などを分析し好みに合った商品を、自動的に表示させます。実際のデータに基づいて表示されるため、ユーザーの関心を引きやすいです。

レコメンドエンジンの導入には多少の費用がかかるものの、購入率が上がり売上アップが実現すれば結果として利益が大きくなる可能性が高いです。レコメンドエンジンによっておすすめ商品を表示させることで、後述する「クロスセル」や「アップセル」にもつながります。

近年スマートフォンからECサイトにアクセスするユーザーが増えていますが、そのようなユーザーは数分程度という非常に短い時間でECサイトを閲覧することが多いです。そのため短い時間で購入につなげる必要があるため、レコメンドエンジンが非常に効果的です。

検索機能を向上させる

ECサイト商品を見つけやすくするには、検索機能を向上させることがもっとも効果的です。購入率アップのためにも欠かせません。せっかくECサイトに訪問してもらったとしても、目当ての商品が見つけにくく購入したいという気持ちが薄れてしまっては、離脱につながってしまいます。

たとえばファッションアイテムを扱うECサイトであれば、以下のような絞り込み機能があると便利です。

  • アイテムの種類(インナー、ワンピース、ニットなど 大カテゴリの中でさらにカテゴリ分類がされているとより便利)
  • 色(赤、青、緑、黄色、白など)
  • 価格帯
  • シーズン

検索機能は商品を探すために活用されます。それなのに絞り込み機能が少なかったりそもそも使い勝手が悪かったりすると、商品ページまで到達できないでしょう。そうなっては購入に至ることなく離脱されてしまい、購入率が下がってしまいます。

検索機能を向上させることで商品が探しやすくなり、購入率アップにつながります。現状の検索機能に不足がないか、改善できるとしたらどうすれば良いかを分析し、より良い検索機能にしましょう。

なおECシステムに標準搭載された検索機能はあまり精度が高くなかったり、絞り込み機能が少なかったりする場合が多いです。標準搭載された検索機能を使っているのであれば、必要に応じて外部の検索エンジンの導入も検討することをおすすめします。

「Web接客ツール」や「カゴ落ち防止ツール」を導入する

ツールを活用して、ユーザーが快適に最後までショッピングを楽しめるようにすることも重要です

Web接客ツールでは、非対面のWeb上でも適切な顧客対応ができるようにサポートできるツールです。ユーザーの困りごとを解消するチャットボットを設置すれば、顧客の不明点や困りごとを解消し、最終的な購買までもっていけるようになります。

また、クーポンやポイント付与、ノベルティのプレゼント情報をポップアップ表示させたりすることもできます。

さらに、カゴ落ち防止ツールもECサイトの売上アップに有効。Baymard Instituteがおこなった調査(※)では、商品をカートに入れたのに購入に至らない、いわゆるカゴ落ちと呼ばれる状態は69%にものぼることがわかっています。

カゴ落ちした顧客へメールを配送したり、カゴ落ちしている商品をポップアップやバナーで表示させるツールなどを活用してみましょう。

カゴ落ちは、ECサイト内でユーザーが不満を抱いたり、不明な点があるなどの理由で起こることもあります。Web接客ツールでユーザーの困りごとを解消できるよう、両者を兼ね備えて対策するのがベストです。

※データ出典元:Baymardレポートシリーズvol.1|お客様が「カゴ落ち」する理由|Amazon pay Blog

Amazonペイや楽天ペイなどの「ID決済」を導入する

ID決済機能を導入することで、購入率が上がる可能性が高くなります。近年、Amazonペイや楽天ペイなどの「ID決済」を使用する人は非常に増えているからです。

ID決済とはユーザーがすでに所有しているAmazonや楽天市場などのアカウントを活用し、ログインから代金決済までを自社ECサイトで行うことです。ID決済による購入ができれば新たにアカウントを作成する必要がないため、ユーザーにかかる手間が少なくなります。

以下のようなボタンを設置することで、簡単にID決済が可能です。

ECサイトで商品を買い物カゴに入れる段階まで進んだものの、購入に至らない「カゴ落ち」が発生する理由として、以下のようなものが挙げられます。

  • 会員登録が面倒
  • 購入プロセスが長い
  • セキュリティが心配

ID決済を導入すればこれらの懸念点が解消できます。ユーザーの離脱率やカゴ落ち率を抑えて購入まで至らせることが、売上アップのためには非常に重要です。ID決済には手数料がかかりますが、クレジットカードの手数料率とそれほど大きな差はありません。購入率が上がるという明確なメリットがあるため、導入すべきでしょう。

ID決済にはいくつかの種類がありますが、ターゲット層のユーザーがより多く活用していると考えられるものを導入すべきです。たとえばAmazonは男性のほうが多く利用しますが、楽天市場は特に30代以上の女性に人気です。必要に応じて導入しましょう。

ターゲットが若い場合は「後払い決済」を導入する

10代の若者がターゲットの場合、後払い決済ができるようにしておくのも効果的です。通常のコンビニ決済は、商品が届く前に支払いを済ませなければならないのに対し、後払い決済は商品の到着を確認してから支払う決済方法になります。

特に若者はクレジットカードを所有していないことが多いため、後払いや代引きができないことで、購入をやめてしまうことが実際にあります。またカード番号をネット上に入力するのに抵抗を感じやすい中高年の方もいる時も、同様に購入を諦めてしまうことがあります。なので決済方法の幅を広げ、カゴ落ちを防ぎましょう。

「後払いだと代金回収ができないケースもあるのでは?」と不安になるかもしれませんが、未払いの発生は決済会社が責任を持つ仕組みになっているため、ECサイトが損益を被る心配はありません

客単価を上げると売り上げにつながる

客単価とは1回の購入に対しての平均単価です。以下の式で求められます。

客単価=売上高÷客数(購買に至った顧客数のみカウント)

訪問数も購入率も良い数値であるにも関わらず、売上に伸び悩んでいるのであれば、客単価の向上が必要でしょう。客単価を上げられれば、より大きな売上が実現しやすくなります。売上UPのためには客単価を上げる施策も効果的です。

しかし客単価は今回紹介した3つの指標のなかでUPさせるのが最も難しい部分です。特にコツのようなものが少なく綿密な分析や戦略が必要であり、訪問数・購入率のアップに比べて時間とコストがかかります。ECサイトの売上アップにおける施策のなかでは、比較的低い優先順位に設定して問題ないと言えそうです。

客単価を上げる方法

客単価を上げるための施策として、「購入数の増加や高価な商品の購入を促す」「一定金額以上から送料無料にする」などの方法があげられます。客単価アップの施策についても詳しいことは以下に記載させていただきます。

クロスセル・アップセルを狙う

客単価を上げるためのもっとも基本的な施策は、クロスセル・アップセルです。

クロスセルとは、商品購入を決めた顧客に、追加で別の商品を購入してもらうこと。たとえば飲食店におけるセット販売や、実店舗のレジ付近に置かれている商品などが代表的です。

ECサイトにおけるクロスセルの方法として挙げられるのが、先ほど紹介したレコメンドシステムです。商品を買い物カゴに追加した際や、購入直前の画面などに表示される関連商品等は一緒に購入されやすく、結果として客単価の向上につながります。商品購入数が増えるほど必然的に客単価も上がります。

アップセルとは、より商品価格が高い商品を購入してもらうことや、購入数量を増加してもらうこと。実店舗においてスタッフが顧客に対して、価格が上がるもののより機能性が高い商品を勧める場面があります。これはアップセルの典型例です。

「○個以上の購入で割引」などの施策もアップセルといえます。ECサイトにおいても複数購入による割引キャンペーンや、クーポン配布をするケースは多いです。

特定の金額から送料無料の設定にする

ECサイトでは、特定の金額から送料無料の設定にすることも、客単価アップを実現させる有効な施策の一つです。ECサイトにおいて「○○円以上の購入で送料無料」という文を目にしたことがある人は多いでしょう。

特定の金額から送料無料という条件をつけることで、顧客のなかで自然と「その金額まで商品を購入しないと損になる」という考えが生まれ、送料無料になる金額まで商品を購入しようとします。すなわち半強制的に客単価の最低額を設定できるということです。

送料無料となる金額を設定する際は、以下の要素を考慮したうえで逆算します。

  • 週間・月間など特定期間における売上額
  • 訪問数
  • 購入率

これらの要素を考慮したうえで客単価としての送料無料額を設定すれば、売上のコントロールがしやすくなります。

ただし、送料無料となる金額設定の際には扱っている商品内容などとのバランスの考慮が必要です。たとえば1,000円以下で購入できるアクセサリーを扱うなど安さを強みとしているECサイトにおいて「10,000円以上から送料無料」など高額の設定をしてしまっては、送料無料金額までの購入を諦めてしまう顧客が多いでしょう。客単価アップにつながるものの実現が難しくない金額にすべきです。

セット販売を行う

客単価を上げる施策として、セット販売を行うことも有効です。

セット販売とは、テーマが同じ商品をいくつかまとめセットとして販売する手法です。複数の防災グッズをまとめた防災バッグやシャンプー、コンディショナー、トリートメントのセットなどが代表例です。

近年流行っているDIYやハンドメイドなど、何らかの趣味を始めたいと考える人向けに初心者おすすめセットなども非常に需要があります。

それぞれを単品で購入するよりも、セットでまとめて購入できるほうが手軽なため、セット商品を購入する顧客は多いです。セット販売限定のおまけなどをつけるとより効果的でしょう。

商品1つあたりの単価が安くても、セットにすればまとまった金額が実現できるため客単価がかなり大きくなります。購入した顧客側も、少ない手間で必要なものをまとめて購入できるため満足感につながりやすいです。セット販売は客単価のアップだけでなく、顧客満足度にも効果的な施策です。ECサイトと顧客の両方に大きなメリットがあるため、可能であれば行うべきでしょう。

キャンペーンを実施する

客単価のアップにはキャンペーンの実施も効果的です。コストや負担を抑えながらも、ユーザーにお得感が伝わるようなキャンペーンを考えてみましょう。ECサイトでよく実施されているキャンペーンには次のようなものがあります。

  • クーポンの配布
  • ポイント還元
  • 送料無料キャンペーン
  • セールの実施 など

このようなキャンペーンを実施する際は「今だけ」「3日間限定」「〇日まで有効」などと期限付きの訴求や、すぐに行動を起こしたくなる切り口にするのがポイントです。

ただしキャンペーンは、ユーザーとの接触回数を増やして関係性を深めるための施策でもあります。金銭的なメリットを追いすぎないように注意しましょう。

継続率を上げて売上をさらにUPさせる方法

ECサイトの売上を伸ばすには、リピート顧客を増やし継続率を高めることも大切です。

既存顧客に、優良顧客やファンになってもらうことで売上は拡大していくことでしょう。ここからは、ECサイトの継続率をアップさせる施策を4つ紹介します。

手書きのメッセージや手紙を書く

発送する商品の中に、手書きのメッセージやサンクスレターを同封してみましょう。直筆は手間はかかりますが、手書き風フォントで作成したメッセージカードを同封するケースもあります。

アナログな手法ですが、デジタル化が進んだことで味気なさを感じている顧客も少なくありません。顧客が心のこもったメッセージやデザインに感激し、カードの写真をSNSに投稿することもあります。

このような動きが、巡り巡ってECサイトの認知や売上拡大につながる事例も。手書きメッセージは他社との差別化や、口コミの拡散効果も期待できるでしょう。

メルマガを配信する

ECサイトの売上に伸び悩んでいる場合、メルマガ配信に力を入れるのも有効です。メルマガには、自社サイトで以前購入してくれた既存顧客に、再び自社サイトのことを思い出してもらう効果があります。タイトルや内容を工夫すれば、開封率や既読率も上がるでしょう。

メルマガを配信するときは顧客のセグメントを絞ることが重要です。すべての顧客に同じ内容のメルマガを送信しても、反応や売上への貢献度はそれほど期待できません。年齢や性別などの基本属性で内容を分けることや、休眠顧客に再び訪問してもらうための訴求をするなど、複数のパターンを用意して配信すると効果的です。

リマーケティング広告を活用する

リマーケティング広告は過去に自社ECサイトを訪問し、購買までに至らなかった顧客に対して広告を表示させます。何らかの理由で購入をやめてしまった顧客に、自社サイトの存在や商品のことを思い出してもらうための施策です。

人は繰り返し目にするものに、良い印象やイメージを持つ傾向にあるため、リマーケティング広告での反復的アプローチは効果的。広告コストはかかりますが、リマーケティング広告はコンバージョン率も高いため、ECサイトの売上拡大にも効果が期待できます。

顧客ロイヤルティを向上させる

顧客ロイヤルティとは、顧客が商品やサービスに対して持つ愛着や信頼感のことです。ECサイトの継続率を上げるには、顧客ロイヤルティ向上が近道になると考えましょう。

顧客ロイヤルティの向上は、心理面と行動面の両方へのアプローチが必要です。心理面は、自社サイトにポジティブなイメージを持ってもらうこと、行動面は繰り返し訪問や購入をしてもらうことを指します。ECサイトの継続率を上げるには、心理面と行動面両方のロイヤルティを高め、他社サイトでは味わえない特別な体験を提供することが重要。

「このサイトで購入したい」「このサイトの商品でなければ」という愛着心を育むブランディングにもつながります。

ECサイト売上UPのまとめ

ECサイトは今後ますます需要が高まると考えられます。ECサイトをうまく活用できれば、自社の売上拡大や認知度向上など大きな成果を得られる可能性が高いです。訪問数・購入率・客単価をそれぞれアップさせ、ECサイトの売上をより伸ばしましょう。

企業のECサイト担当者やECサイト運営者の皆様は、売上を上げるために日々さまざまな業務に当たっていることが想像できます。しかし今回紹介したような、ECサイトの運営にあたる大切な部分が抜けているケースが多く見られます。

まずは基礎的な売り上げUPの方程式をきちんと遂行し、より具体的な施策を実施しながらPDCAを回していくことが大切です。そのうえで、自社に合った売上UPの方法を見つけていきましょう。

min-haya

min-haya

これまで中小から大手までのデジタル広告・デジタルマーケティングのご支援を100社以上行ってきました。特にCPA・CVR改善の施策は得意とするので、自社サイトの運営にお困りの方は是非ご確認ください。
小難しいと感じる方にとってもわかりやすいと思う記事を心がけております。

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