オンラインビジネスを展開されている方が日々PDCAを回しながらお困りなのがLP(ランディングページ)の作成になっている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
「ランディングページの制作費用を抑えたい」「制作までにかかる時間を短縮したい」とお考えの方におすすめなのが、HubSpotの「ランディングページ(LP)作成機能」です。
初めてでも簡単に作れることから、多くの企業で活用されています。今回はHubspotでLPを作ることのメリットと作成方法について詳しく記載しましたので、以下ご確認ください。
目次
そもそもLP制作とは
そもそもランディングページ(LP)とは、企業の商品・サービスを紹介し、誘導していくことに特化した縦長のページのことです。ランディングページ(LP)は主に広告などからの流入した際の最初の入口になることが多いです。
Webサイトへの導線を作る際にとても重要な施策になるため、LP制作のクオリティが一つ上に行くだけで大きくWebサイトへのアクセス数も変わっていくと認識するのだといえます。
HubSpot CMSの特徴
まずHubSpotのLP作成機能では、自社で制作したいLPを、専門的な知識が無くても作れます。
HubSpotでは、ランディングページ作成機能があり、有料のマーケットプレイス含めた数百種類のテンプレートから、気に入ったデザインを選択することができます。編集時は、プレビュー画面を確認しながら、ドラッグ&ドロップやボタンクリックなどで直観的にランディングページを作成することが可能です。
ランディングページの制作にあたっては、外注するだけでコストが膨大にかかったり、関係者とのコミュニケーションが煩雑になったりしがちになるものです。サイト運営者としては本当は社内で内製したいものですが、知識のあるサイト運用担当者がいないといった課題を抱えているケースが多いので、Hubspotのような簡単に編集ができてテンプレート化されているLP制作機能はそうした課題を解決してくれます。
HubSpotのLP作成機能
テンプレートを活用したコンテンツの作成
HubSpotのLP作成機能に既存のテンプレートを活用することができ、直観的にLPコンテンツを作成できるのが魅力です。デザイン専門家の手を借りる必要がないため、制作コスト削減して作成することが可能です。
また編集ページでは、ドラッグ&ドロップでコンテンツを自由に動かしたり、申し込みページやボタンリンクをワンタッチで挿入したりすることが可能なため操作性で苦戦することもありません。
もし、サイトのイメージに合うデザインテンプレートが湧かなければ、HubSpotのアセットマーケットプレイスから好きなものをダウンロードして、多彩なラインナップから選択してみるとピッタリなデザインに出会えるかもしれません。
ユーザー属性に合わせたページ表示
HubSpotでは、CTAや申し込みページなどを、ユーザーの属性に合わせて表示できるのがメリットです。細かなターゲティングができるため、より効果的なアプローチが可能になります。
顧客属性として分類できるのは、「デバイス」「流入元」「コンタクトのメンバーシップ」「国」などの情報が使えて、地域やメンバーシップの有無などで、コンテンツを動的に表示切り替えができます。
つまり、一人ひとりに合わせたページ表示ができ、ユーザー体験を最大限に高められるということになります。
LPの効果検証・分析
HubSpotはダッシュボードを使って、作成したLPページの効果を分析できます。結果をもとに、課題感の洗い出しから仮説検証をしたりなどPDCAを回すことが可能です。
実際に確認できるのは、「コンバージョン数」「コンバージョン率」「ページ訪問者数」「SEOに関する奨励事項」などになるのでWordpressでLP作成してGoogle Analyticsで確認する時とは異なる点になります。
また、LPページテストを実行することが可能であり、最大5つのバリエーションで効果検証を見ることができます。ページのそれぞれで最も効果の高いページを自動で選出し、主要なLPとして表示できるのです。テストは画像や登録フォーム、CTAなど、モジュール単位で行えるHubspotならではと言えます。
WordPressとの違いについて
CMSとして世界的によく利用されているサービスがWordPressです。インターネット全体のWebサイトのうち、約30%のホスティングにWordPressが利用されているという調査結果もあるほどなので、違いがなんなのか気になっている方もいるかと思います。
WordPressは、もともとブログ作成ソフトウェアとして開発されたサービスで、テキストベースのブログ記事を簡単に作成できるという点で、非常に優れています。
一方でHubSpot CMSは、HubSpot CRMプラットフォームをベースとするサービスで、HubSpot CRMのデータを活用したさまざまな施策やテスト、分析を標準搭載機能で行うことができるので、Webサイトのコンテンツを活用したWebマーケティングに非常に強いサービスといえます。
また細かいWordPressとHubSpot CMSのメリットデメリットについてまとめてみましたので、以下ご確認ください。
WordPressと比べてHubSpot CMSが優れている点
まず、CMSとして優れた点としては、テキストや画像の挿入にとどまらず、コンテンツのレイアウト変更もドラッグ&ドロップで可能という、コンテンツの作成・更新の簡単さがあげられます。
また、CRMプラットフォームをベースとしているので、標準搭載機能でプラットフォーム上でWebサイト訪問者のデータを追跡でき、Webページのパフォーマンスの分析&レポートも行なえるという点も大きなメリットです。HubSpot CMSには、WordPressプラグイン機能の80%程度が標準搭載されています。
さらに、クラウドサービスなので、セキュリティやホスティング、メンテナンス、更新などをHubSpot側で対応してもらえます。そのため、コンテンツの作成や改善、Webマーケティング施策に注力できます。
WordPressと比べてHubSpot CMSが劣っている点
WordPressと比較した場合、利用料金が高いというデメリットがあります。ただし、WordPressは、レイアウトの変更や機能追加を行うために、別途プラグインやサービス契約、開発などが必要です。WordPressでWebマーケティングに注力しようとすると、サービスの基本料金以外のコストが多く発生します。
また、HubSpotはコンテンツのレイアウト変更も簡単ですが、デザインにこだわりたいという場合、不足を感じる部分があるかもしれません。WordPressでは、専門知識があれば、テンプレートに縛られないデザインを作ることができます。
HubSpotでランディングページ(LP)を作成する方法
ここでは、HubSpotでLPを作成するための方法を解説いたします。
テンプレートを選択する
まず、LPの作成で使用するテンプレートを選択しましょう。具体的な手順は、以下です。
- HubSpotのナビゲーションメニュー「マーケティング」→「ランディングページ」をクリックします。
- 右上にある「作成」のボタンを選択し、「すべてのテンプレート」もしくは「マーケットプレイス」から、お好みのテンプレートを選択してください。(プランによって、ほかの項目が表示されることもあります。)
- 「ページを作成」のポップアップが出てくるので、内部ページ名の欄へ任意の名前を入力し、「ページを作成」をクリックします。
なお、無料プランでは、マーケットプレイス上からのダウンロードはできません。Marketing Hub Professionalプランへ加入すると可能なので、より柔軟にLP制作をしたい方は、ぜひ検討してみてください。
コンテンツを編集する
次に、既存のLPテンプレートを使って、コンテンツを編集しましょう。
「コンテンツ」タブの左サイドバーには、2種類のアイコンと、3種類のタブがあります。それぞれでコンテンツを追加・編集したり、字体や背景色を変更したりできます。
以下、操作できる項目の詳細です。
- デバイスのアイコン:デスクトップ用・モバイル用で表示設定を自由にカスタマイズできます。
- 矢印のアイコン:作業内容を元に戻したり、やり直したりできます。
- 追加タブ:LPの好きな箇所にモジュールを追加できます。無料プランでも利用できる「共通のモジュール」で設定できる項目は、以下です。
- リッチテキスト:見出しや文章、画像などを挿入できるモジュール
- 画像:画像を挿入できるモジュール
- フォーム:資料請求や会員登録を促せるモジュール
- ボタン:内部ページや外部ページへ遷移させられるリンクボタン
- 区切り:コンテンツ間の区切り線を表示できるモジュール
- Follow me – LP:TwitterやFacebookなどのSNSアイコンを表示できるツール
- Video:動画を埋め込めるモジュール。URLやコードを入力することが可能
- Meetings:ミーティング予約ができるカレンダーを追加できるモジュール
- コンテンツタブ:追加したモジュールの種類を一覧で確認できます。
- 設計タブ:背景色・字体・フォームやボタンの色を変更できます。
HubSpotでは、左サイドバーだけでなく、右側のプレビュー画面から直観的にカスタマイズすることも可能です。
プレビュー画面から編集する場合は、編集したいモジュールにカーソルを当て、「モジュールを編集」または「モジュールをスタイル設定」をクリックしましょう。「モジュールを複製」を選択すれば、ワンクリックで同じコンテンツを作成できます。
また、ドラッグ&ドロップの操作で、コンテンツの掲載位置を自由に変更できるのも魅力です。
ページの基本情報を設定する
HubSpotのLP作成ページ「設定」タブでは、LPページの基本的な情報を登録できます。以下、各項目の詳細です。
- 内部ページ名:HubSpotのダッシュボード内のみで表示される名前。
- ページタイトル:Webブラウザのタブに表示されるタイトル
- ページURL:ブラウザのURL欄に表示されるURL。
- メタディスクリプション:検索結果でタイトルの下に表示する文章。
- キービジュアル:SNSでページを共有する際に表示できる特定のビジュアル画像。スイッチをONに切り替え、画像をアップロードすることで設定可能。
SEOの設定をする
「最適化」タブでは、LPのSEOに関する設定ができます。SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のこと。HTMLタグやリンクなどを適切に設定することで、ユーザーがブラウザで検索したときに、よりアクセスしやすいページ構造にできます。
最適化タブでチェックできる項目は、以下です。
- タイトル:ページのタイトルが設定されているか、既定の文字数以内に収まっているか
- クロールとインデックス付け:Googleの検索ロボットが、ページを読み込めるかどうか
- モバイル対応:モバイルデバイスの画面サイズに合わせた設定が行われているか
- 画像:検索エンジンが理解できるよう、画像に代替テキストが設定されているか
- ヘッダー:ページ内で、H1タグの設定が1つだけになっているか
- メタディスクリプション:検索結果のタイトル下に記載する文章が設定されているか、既定の文字数に収まっているか
- リンク:外部リンクの数が必要以上に多くなっていないか
公開設定をする
「スケジュール」タブを選択して、作成したLPをインターネット上へ公開することが可能です。具体的な手順は以下です。
- 右上の「プレビュー」ボタンを押して、実際の表示画面を確認します。
- 問題なければ、左上の「戻る」リンクをクリックしてください。
- 「スケジュールタブ」をクリックして、公開設定をします。設定できる項目は以下です。
- 今すぐ公開:公開ボタンを押した後、すぐに公開されます。
- 後の予定としてスケジュール:設定した日時でページを公開できます。「ページをリリースする日時」の下で、日にちと時間を設定してください。
- 右上の「公開」もしくは「スケジュール」ボタンをクリックします。必須項目を満たしていない場合はアラートが表示されるので、案内に従って修正してください。
HubSpot CMSで構築したWebサイト事例
HubSpot公式サイトで紹介されている導入事例より、特徴的な事例をいくつか紹介します。
株式会社NTTPCコミュニケーションズ
公式サイト:https://www.nttpc.co.jp/
HubSpot公式サイトの導入事例ページ:
https://www.hubspot.jp/case-studies/nttpc
業種: ソフトウェア&テクノロジー
企業規模: 大企業(従業員201名以上)
導入製品:Marketing Hub/無料ツール/CMS Hub
株式会社NTTPCコミュニケーションズは、IoTやクラウド基盤、モバイル、ネットワーク、セキュリティを中心に、法人顧客の課題にあわせたソリューションをワンストップで提供しています。
同社では、マーケティングと営業活動の抜本的なデジタル化推進を目的として、HubSpotを導入しました。導入後は、約2億円の施策コストの削減に成功、毎年200%成長の売上に貢献しています。また、マーケティング施策の透明性も向上しました。
ランスタッド株式会社
公式サイト:https://www.randstad.co.jp/
HubSpot公式サイトの導入事例ページ:
https://www.hubspot.jp/case-studies/randstad
業種: 消費者サービス
企業規模: 大企業(従業員201名以上)
導入製品:Marketing Hub/無料ツール/CMS Hub
ランスタッド株式会社は、1960年オランダで創業された総合人材サービス企業で、世界39の国と地域に4,700以上の拠点を持ち、1980年に日本に進出しました。人材派遣サービス、紹介予定派遣サービス、人材紹介サービス、アウトソーシング事業など人材関連事業を幅広く展開しています。
同社では、求職者とのコミュニケーション強化を目的にHubSpotを導入、LINEとの連携を行いました。その結果、求職者からの返信率が20%から80%に上昇し、案件マッチング率も改善しました。
株式会社ハーモ
公式サイト:https://harmo-net.co.jp/
HubSpot公式サイトの導入事例ページ:
https://www.hubspot.jp/case-studies/harmo
業種: 製造
企業規模: 大企業(従業員201名以上)
HubSpotの導入目的:リードの増加/Solutions Partner/収益の拡大
導入製品:Marketing Hub/無料ツール/CMS Hub
株式会社ハーモは、プラスチック成形に必要な「成形品取出ロボット」と「周辺自動化機器」のすべてを国内で唯一生産している総合メーカー。見込み顧客をセグメント分けして適切な営業活動を行うためにMA導入を検討していたなかで、コロナ禍で顧客接点がオンラインに移行したことがきっかけとなり、HubSpotの導入に至りました。営業活動の勝ちパターンを踏襲した戦略設計と、現場の堅実な活動により、導入初年度で想定売上の3倍という成果を出すことができました。
株式会社Kaizen Platform
公式サイト:https://kaizenplatform.com/
HubSpot公式サイトの導入事例ページ:
https://www.hubspot.jp/case-studies/kaizenplatform
業種: ソフトウェア&テクノロジー
企業規模: 中規模企業(従業員25~200人)
導入目的:リードの増加/営業とマーケティングの連携/インバウンドマーケティング
導入製品:Marketing Hub/Sales Hub/無料ツール/CMS Hub
株式会社Kaizen Platformでは、「顧客体験DX」というキーメッセージの下、DXコンサルティングやWebサイトのUI/UX改善、動画事業を手掛けています。同社は、高い営業力を強みとする一方で、体系化されたマーケティング施策が実施できていないことが課題でした。そこで、コンテンツマーケティングのプロジェクト立ち上げと並行してHubSpotを導入。コンテンツマーケティングとMAのシナリオをsyncさせ、1年間でマーケ経由の商談数・受注数が倍増しました。
HubSpot CMSの利用料金
HubSpot CMS(CMS Hub)では、無料ツールとして以下の機能を利用できます。
- ウェブサイトページ
- ブログ
- ドラッグ&ドロップエディター
- ウェブサイトのトラフィック分析
また、3つの有料プランがあり、それぞれの利用料金は以下の通り。
- Starter:2,700円/月
- Professional:43,200円/月
- Enterprise:144,000円/月
まとめ
この記事では、HubSpotのLP作成機能でできることや、作成手順をご紹介しました。テンプレートを選択する際は、自社商品の特性やユーザー属性に合わせて、イメージにピッタリなものにすることが重要です。
もし、LP制作に困っているようでしたら、手軽に始められるHubSpot CMSから使ってみてはいかがでしょうか。